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アップルの製品には開発者達の独特な思いが込められております。もちろん他社のものも同じ様に開発者の情熱が込められていますが、やや技術指向が強い感じですね。それに対してアップルはデザイン指向が強いです。このデザインとは単なる外見の問題ではありません。例えばマウスの動き一つに付いても非常に良くデザインされています。アップルの製品ではその初期からマウスの動きと画面上のポインタの動きは一致していません。マウスの動く早さに応じてポインタの移動距離が変化します。速い動きでは多く移動し、遅い動きでは移動距離が少なくなります。Windows の初期ではこのような事は無く、常に同じ移動距離でした。この事が素早い動きと微妙なコントロールを両立させ、利用者に意識させる事無く自然に利用させていました。昔はＭａｃを利用していると Windows のマウスが上手く動かせず理由も判らずイライラしたものです。私の場合そこで理由を探って納得した訳ですが。その後 Windows も同様の機能を搭載しましたが、Ｍａｃの様に自然な動きにチューニングするのにかなり試行錯誤が有った様です。またＭａｃは画面の表示と印刷物が同じになる WysWyg （ウィズウィッグと発音）という特徴があります。この特徴があるためDTPと呼ばれるコンピュータによる印刷技術が発展しました。Windows では未だに WysWyg が実現されていませんからワードや特にエクセルでは画面できれいにレイアウトしても印刷するとずれるという事が起こりえます（ただしＭａｃでも Office 製品だけは例外で Windows に準拠してずれる）。このようなヒューマンインタフェースが非常に良く計算されています。そのためその感性に合う利用者に取っては説明の出来ない快適さを感じるのでしょう。またアップル社は技術を前面に出して売る様な事はせず、使い勝手の良さを売りにしています。自動車で言えば馬力や最高速度などの数値は発表せずとにかく乗って良さを感じてくれというロールスロイス社の様なスタンスでしょうかね。現在のＯＳのベースは UNIX ですが、その設定の難しさなどを上手に隠して UNIX 由来の安定性とパソコンならではの使い勝手の良さを上手く両立させていると思っています。