故障しない車はありません。その中でもミニは手が掛かる方だと思います。
オリジナルのミニはもう50年前の設計の車です。当時と今とでは自動車の信頼性というものの基準が違います。昔の車は乗るたびにボンネットを開けて機械をチェックし、定期的に油を差し、ことある毎に部品を交換して手探りで不具合の原因を探っていく。それが当たり前と言うか、車に乗るってそういうことだったんです。裏を返せばそれだけ日本車はドライバーを甘やかし、増長させているとも言えるわけですが…。
加えて、ミニを作っていたメーカーのBLは労使関係が悪く、慢性的に車そのものや部品の製造品質が良くありませんでした。後に日本のホンダの技術を使った車を作るようになるものの、故障の多さはホンダとは比べ物にならなかったという。そういったこともあって、今の日本の感覚からすると商品のレベルに達していないと言われても仕方のない車です。いいと思える部分も、それ以外大半の最悪な部分も一緒に受け入れる覚悟が必要です。見た目や雑誌とかのイメージだけで乗ると痛い目を見ますよ。
今のミニも、劇的に製造品質が上がったという話は聞きません。故障は普通にするものだと思って乗る車です。さっきも書いたように、そんな捉え方自体がもう日本車に慣れた人間の甘えなんですが…。