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タタ云々は関係ありません。
良く言われる事ですが、あくまで株式を保有しているだけのことで、相変わらずジャガーはコベントリーで生産されています。
フォード傘下だったころのXJがアメ車だったかというと誰もそんな事は言っていませんでしたよね。なぜタタ傘下になっただけで突如いろいろ言われるのかよくわかりません。


しかし、原因こそ違えど、ブランド力の低下は間違いのないところです。
X300やX308（95〜02年のXJシリーズ）や先代XKは成功作で結構売れていました。
つまるところ、ヨーロッパ車のデザイン改革に乗り遅れたのが一番ではないかと思っています。90年代後半あたりからコンサバだった輸入車のデザインが一気に前衛的になりました。その波に乗って成功したのがアウディやマセラティ、アストンマーティンあたり。失敗したのがジャガーやボルボ、という感じではないかと思います。

先代XJも非常に良いクルマですが、客の要望を全部詰め込んだ結果（クラシカルなデザイン／ゴルフバッグがきちんとつめるトランク／乗員の快適性）、悪く言うと「古くさいのにぼてっと見えるデザイン」になってしまいました（個人的には嫌いじゃないんですが）。
あれだけ「トランクが狭い」だの「人が乗りにくい」だの文句を言っていた人たちが今度は「低くないとジャガーじゃない」ですから。かわいそうなものです。
先代のXJは多分歴代のXJの中でも最も売り上げ的には失敗だったのではないかと思います。

結局、同時期にカッコ重視でメルセデスが出したCLSや、セダンとしての機能よりもカッコやスポーティネスを前面に出したクアトロポルテが売れたところを見ると、ジャガーの思惑は完全に外れたようです。

信頼性に関しては、XやSの初期モデルにこそ問題があったものの、その他のモデルでは非常に高いです。
未だに「イギリス車は壊れる」という話を信じている人がいるとすればそれこそ時代遅れと言えます。
従って売れていないのはひとえに2000年代中盤のイメージ戦略の失敗でしょう。