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これはスバルの社内デザインです。
以前スバルの社員デザイナーだった碇（お名前は失念）氏という方が、自費出版された本の中でご自身が中心になってまとめたと、書いておられます。
デザインに関しては人それぞれ意見が分かれるもので、それでいいのですが、私個人の意見としては、このアルシオーネＸＴは、総じてデザインのパッとしない歴代スバルの中でもワースト1の、どうしようもないデザインだと思っています。

改めて手元の本を引っ張り出して追記します。
その本を書かれたのは、碇穹一氏。平成１８年に「群馬出版センター」というところから自費出版されています。
タイトルは「スバルデザイナー放浪記」。ご自身が社員デザイナーとして経験された様々な事柄を、内部にいて内幕を知っている方ならではの内容たっぷりに綴られた、自伝です。

アルシオーネに関しての記述を抜粋してみましょう。
「１９８１年２月に帰国した時、三世代目のレオーネの開発が進んでいた。（略）すでにエクステリアデザインの大半は完成していた。（略）着手したばかりの２ドア・スペシャリティは、４分の１モデルの制作を始めるところだった。（略）加藤デザイナー直下のデザイン担当として、スケールモデルの制作にとりかかった。」
「スバル・オブ・アメリカのラム社長の要望として提示されていたのが、ベルトーネ社でガンディーニがデザインした「アスコット」の写真だった。」
「ほぼスケールモデルの原型のままフルスケールに移行し、オリジナルの形が残されていった。」
「エクステリアが一段落したところで、今度はインテリアをやれという指示で、（略）意欲的なインパネ造形が完成した。」
「一台の車の内外装を一人のデザイナーが担当することはスバルでは初めてのことだった。」
「アルシオーネは（略）SOAのラム社長の意向が強く反映された企画となった。」
「私としては、この「アルシオーネ」の開発に携わったことは自身の代表作として、また、社長表彰を授与されたことを含めて記念すべきプロジェクトになった。」

という具合に、これが社内デザインであることが明確に述べられています。
ですから、ご質問の方がガンディーニを挙げておられるのは、直接手を下してはいないもののその作品が参考とされたという意味でまさにドンピシャ、大当たりですね。