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マークＸとＩＳは、同じＤセグメントセダンですが、
成り立ちが違いますね。

マークＸは、もともとマーク２の10代目です。
そしてマーク２は、もともとコロナマーク２です。

コロナマーク２は、日本が高度経済成長期にあった
1960年代に誕生し、日本のヒエラルキーの象徴となりました。

「いつかはクラウン」というキャッチコピーが有名です。
世のお父様たちは、「カローラ」→「コロナ」→「マーク２」
→「クラウン」という出世を夢見て仕事に励んだのです。

一方、レクサスＩＳのもとは、トヨタ・アルテッツァです。
マーク２は、国内専用車で、一般社会の出世の象徴であった訳ですが、
アルテッツァは、ＢＭＷ3シリーズやメルセデスＣクラスに
対抗する世界進出スポーツセダンとして開発されました。

マーク２がクラウン寄りだったのに対して、
アルテッツァはアリスト（現ＧＳ）寄りでした。

つまり、日本道路環境や家族環境に適したミドルセダンが
マーク２→マークＸとなったのに対し、
世界戦略車で、ドイツのＤセグメントカーと真っ向勝負したのが
アルテッツァ→ＩＳです。

車自体のコンセプトがもともと全く違うわけですが、
同じトヨタ車だということで、比較されることがよくあります。

当然コスパとしてはマークＸの方が良い訳ですが、
クルマに求めることはそれだけではありません。

高いお金を払ってもBMWやメルセデス、アウディを購入する人が
いるのと同じように、レクサスに価値を見だす人もいます。
VW・ゴルフでなくアウディ・A3を選ぶ人がいるのとも似ていますね。

確かにマークXは、今や貴重なFRセダンです。
ただし、だからと言って人気があるセダンというわけではありません。

人が求める価値というものはそれぞれに違うので、
マークXよりも、スバル・レガシィB4や、マツダ・アテンザを
選ぶ人だってもちろんいる訳です。
昔なら日産スカイラインを選ぶ人も多くいました。

そもそも今時セダンを選ばずに、SUVやミニバンを選ぶ人も
沢山いると思われます。

エコカーのハイブリッドでなければ選ばないという人もいるでしょう。
ISにはハイブリッドがありますが、マークXにはありませんし。

これからマークXのようなクルマは消えてしまうかもしれません。
実際、FF化なんて噂も存在しています。

ただ、そこに価値を見出すなら、
マークXは間違いなく素晴らしいクルマです。
一部のコアなファンから愛され続けるクルマだと思います。