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ブガッティ・ヴェイロンについて語ります。他のオーナーはなぜかあまりヴェイロンのことを語らないので、せっかくの機会なので評判の良くないヴェイロンの良さを伝えます。

ヴェイロンは、スポーツカーに興味ある人もない人もあまり良い車だというイメージはないと思います。まず見た目がかっこ悪い。
私も本物を見るまでそう思っていました。ただ単に金をつぎこんだ鈍重なパワーだけの車。スタイル悪いし、重いし、VWだし、パワー馬鹿で直線番長だし、値段高すぎるし！

でも実際はそうではありません。写真では丸もっこりしてますが、実際の車両は実になめらか。かっこいいです。オーラと良い意味での威圧感があります。それにまずはなんといっても加速の素晴らしさ（というか怖さ）。本当に内臓がシートに張り付くかと思うほど吐きそうになるぐらいの加速です。常人の感覚ではついていけません。そしてブレーキングの素晴らしさ。カレラGTもエンツォもブレーキングではまったく及ばないと言ってよいと思います。さらにコーナリングの性能。全然直線番長ではありませんよ。よく加速し、そのレスポンスもよく、よく曲り、よく止まる。くねくねの多いサーキットコースはちょっと苦手ですが、そうでない場所では（市販車では）無敵ではないかと錯覚するような性能です。

まあ、ここまでは車の雑誌にも似たようなことが書いているのですが、一番驚くのは、ヴェイロンが普段乗りの車としても優れていることです。低速でもノッキングしない。ATモードでも変速がガクガクしない！氷点下で雪が積もっても一発始動、東京の夏の大渋滞にはまっても水温なんて上がりません。乗り心地も最良で座り心地もよく、室内は極めてしずか。クラシック音楽でさえ、音量１で十分すぎるほど聞こえます。フェラーリのような心躍るサウンドがなく乗り心地が良すぎるのが大きな欠点ではありますが、街乗りも快適にこなし、加速すれば一級品。ラクダの皮をかぶったチーターのような存在です。ヴェイロンはマイバッハ＋FXXのような究極の一台だと私は思います。