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fukakusa64さまではないのですが，回答させていただきます。

●ポンピングロスとは？
吸排気行程でのポンプ損失のことを「ポンピングロス」といいますが，下記2つの要素があります。

(1) 比熱比の変化 … 今回は説明から省きましょう
(2) 充填効率の変化 … これについて説明いたします

●充填効率が変化するとは？
吸入行程のポンプ損失は，ピストン上面（燃焼室側）とピストン下面（クランク室側）の差圧で決まります。この差圧が小さいほど，ポンプ損失は小さくなります。
一般にクランク室側の圧力はほぼ大気圧近辺で変動します。そして燃焼室側は，下記の要素で変わってきます。

<1> スロットルバルブの開度
<2> 空気密度
<3> 慣性吸気
<4> 吸入弁開弁／閉弁タイミング
<5> その他の吸気抵抗

今回，ご質問のリストリクタは，上記の<5>に該当します。つまりスロットルバルブで絞るのも，リストリクタで絞るのも同じです。吸気を絞るほど，燃焼室側の圧力は真空に近づき，クランク室側との圧力差が大きくなります。このためピストンが吸気をするとき，この圧力差に打ち勝って吸入するため，大きな力が必要になり，これがポンプ損失になります。

こうして本来の吸入空気が入らないと，充填効率が低下したことになります。

●どうしてリストリクタをつけても燃費が変わらないのか？
もともと走行抵抗が小さい領域では，吸入空気量が少なく，スロットルもほぼ閉じているため，リストリクタの効果（＝吸入絞り）はありません。
全開加速や登坂や牽引などの負荷の高い走行をすると，スロットルバルブはほぼ全開なのに，リストリクタで大きな吸入絞りがあり，燃費，出力とも悪化します。

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。