274

view

プリンタの修理屋です。

まず、「ヘッドをティッシュで軽く押さえてふいたりしましたが」、これはご法度です。良いものも悪くなることがあります。

さて、印字サンプルですが、画像を加工されていないでしょうか？
黒の下に、シアン、マゼンタ、イエローの格子模様もあったはずです。

実は、そこにもうひとつトラブルが隠れているようにも感じます。


黒の不良に関しては、本体のパージユニットというユニットの不良と思われます。そのためにクリーニングの効果が現れずに、ヘッド内部にインクが回りきっていないことが考えられます。
部品の交換が必要なのですけど、この機種は発売当初から部品の設定はありませんでした。

部品不良の故障の場合は現品交換で対応しておりました。

ただ、残念ながら、現在ではサポート期間も終了し、（おそらく）受け付けてはくれないと思います。


もうひとつのトラブルですけど、２つの不良が考えられます。
ひとつはＦのパターン「クシ」のようになっていること。こういった場合はヘッドの回路の一部が死んでいることが考えられます。
このＦはシアン、マゼンタ、イエローを合成したときにキチンと黒になるかどうかのパターンだったはずです。（詳細は我々にも後悔されていませんけど）
これがｸｼ型に抜けるという事は、ヘッドが死んでいるのではなく、メイン基板からの信号不良の可能性も考えられます。

「Ａ」にも似たような感じが出ていますので、ひょっとするとメイン基板の不良が本当の原因だったのかも。

いずれにしても、何も打てる手はありません。手をかける時間の無駄を考えれば、あきらめるのが一番確実かも。


追記 ： ひとつだけお試しできることがありました。

蓋を開けてインクが交換位置まで出てきたら電源コードを抜きます。
右の奥の下の方に四角いゴムの部品が見えるはずです。
そこに紙切れなどが落ちていないことを確認します。
また、長めのピンセットとウェットティッシュで拭きます。
完全に綺麗にはなりませんので、ゴム部品のフチがキチンと見えるようにします。

その後、もう一度クリーニング（ヘッドリフレッシング）をして変化を見てください。


追記２ ： そうなるとメイン基板の不良（７０％）、パージユニットの不良（25%以上）、ヘッドの初期不良（残り）という感じではないかと思います。
ヘッドを購入したところで交渉できるようでしたら、何も言わずに「初期不良では？」と交渉してみるのも良いかも。
ただ、お金を出しても修理は出来ない機種なので（表向き）、余計な出費はしない方向で考えるべきでしょう。
執拗にクリーニングを繰り返すとインクが無駄になり、思った以上の出費になることがあります。