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ライブハウス撮影用途のビデオカメラでとくに重視する点

■アッテネータ内蔵かどうか？
音割れの原因はダイナミックレンジ云々の問題ではありません。マイクにアッテネータ回路を搭載しているかどうかです。アッテネータは、ようするに、自動ゲイン回路です。軽音部ならゲインの意味はわかりますよね？ 内蔵しない製品が多いです。カタログスペックに最大入力値が書かれていないものは、まず、非搭載と思って良いでしょう。搭載してるモデルは100db弱くらいまで音割れなどしません。事実上音割れ無しです。

■コンバージョンレンズ対応かどうか？
ライブハウスは狭いところが多いので、広角レンズでないと必要な画角が得られないことのほうが多く、多くの民生用ビデオカメラはその逆で、望遠性能に特化しているのが実情です。お父さんが子供の学芸会を撮影する用途に特化しているのです。なので、ワイドコンバージョンレンズは必須なのですが、最近のホームビデオカメラは、ワイコン取り付け不可のもののほうが圧倒的に多いのです。なので、ワイコン対応のものを探すだけで機種はかなり絞れてくると思います。なお、ワイコンつけると画角確保だけでなく、映像の迫力が増します。ワイコンは社外のものがおすすめ。安くて性能が高いし、故障などでビデオカメラを機種変した後も使い続けられるからです。

■最低照度
どのくらい暗いところまで撮影可能か？ということです。10ルクスを切るものがおすすめ。なお、ナイトモードというのがありまして、これは、子供の寝顔をコマ落としで撮影するモードなので、ナイトモードの数値はアテにしてはいけません。あくまで通常撮影時の最低照度の値を注意してください。僕のは7ルクスまで対応しています。

最低照度に関連して、暗部の表現の違いというのはメーカーの特色があります。過去にザクティーを所有していましたが、これは暗部の表現がひじょううに滑らかで、クラブでもDJの手元を綺麗に撮影できる性能がありました。事情により新しくCANONの製品にしたところ、暗部の表現は多少ザラつくようになりました。コントラストが強いので、そういう意味では、ステージの人物は浮き出て見えて、そういう意味では良かった。ただ、惜しいことにザクティーはPanasonicに吸収されたので今は存在しませんし、Panasonicの中でも扱いはかなりひどいです。CANONはタッチパネルでタッチした場所にAE/AFするので、その点は便利でした。ザクティーだと、けっこうピントが迷子になっていましたので。

あとは普通にバッテリーの持ち、メモリ搭載量、SDなど外部メモリのリレー記録対応かどうか、など注意点でしょうか。予算は４万前後もあればワイコン含めて揃うと思います。

あんがい、iPhoneやiPod touchのカメラ、悪くないです。マイクもモノラルとはいえアッテネータ内蔵で音割れもなし。あんがい暗所にも対応してくれる。モバイルバッテリーと組み合わせればバッテリー交換の手間もなくなります。ただし、炎天下の撮影や、長時間の撮影をするとオーバーヒートして「冷ましてください壊れます」と表示され、止まります。実用には市販のスマフォグリップが必須。ないと疲れるし手ブレがひどくなります。スマフォグリップは千円程度です。Androidはだめっすね。