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アップコンバートとは「信号変換」でありアップスケーリングとは「解像度変換」です。
下位規格の信号を上位規格に変換するのがアップコンバート。
そのさいに解像度の変換をするのがアップスケーリングです。
アップスケーリングというのは解像度を擬似的にハイビジョンに変換するためある意味 著作権を侵害するおそれがあります。
そのため著作権保護技術の確立したHDMIでしか出力できません。
D端子などでこれが働くとDVDなどから高解像度のコピーが簡単にできてしまいます。
同じメーカーのHDMIに対応したAVアンプでも下位機種だとアップコンバートはできてもアップスケーリングに対応していないものもあります。
PS3なども正確には解像度変換が掛かっているためアップスケーリングなのですがソニーはアップコンバートと読んでいるところが混同してしまっている人が多いです。信号を変換しているのでアップコンバートでも間違いではないのですが...。
PS3はこのアップスケーリングをCellを使ったソフトで行っていますがAVアンプのそれはハードのチップによって行われています。
実際このチップは同じグレードのモデルであればほぼ同じものが搭載されています。（メーカーの自社生産ではなく供給を受けています）
ですので予算が変わらないのであればこのアップスケーリングの能力はそれほど目で見てわかるほどの差はないです。
もちろんないよりは綺麗ですが...。
カタログを見るとメーカーによりこのアップスケーリング用のチップを公表しているものもあります。
「スケーラー」と表示してあります。
また最近のテレビには優秀なスケーリング能力のものもありますが基本的にこれからなくなっていくSDを綺麗に見せる技術にお金をそれほど掛けていません。
レコーダーやPS3は内蔵ドライブでのDVDの再生にしかアップスケーリングは働きませんから過去の機器を綺麗に見せる手段としてアップスケーリング機能が付いたAVアンプは選択肢の一つです。
また東芝がテレビに搭載している「レゾリューションプラス」（超解像技術）はアップスケーリングの上をいく機能です。
これは一旦アップスケーリングした映像をダウンスケーリングして元の映像と比較することを繰り返すことでその精度を高めています。
今後はこの機能が高級なテレビやAVアンプにも搭載されてくると思います。
この技術は東芝が大きく宣伝したので今、開発されたもののように思いますが実際にはそれなりに昔から研究されてきた技術です。
ちなみに私は定価19万ほどのアップスケーリング機能のあるAVアンプを使用しています。
DVDの再生だけをみた場合はPS3のほうが優秀に感じることのほうが多いです。
しかしVHSやベータなどの過去のテープを再生する場合 直接テレビにS端子で接続するよりAVアンプを経由してHDMIでテレビに表示するほうが見た目にはっきり分かるほどには綺麗です。（それほど期待するほどとはいかないかもしれませんが...）
比較は70V型のリアプロで1080iでの比較ですが...。