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このスピーカーは映画館に比べれば玩具ですね。映画館で使用されるシステムは5mクラスのキャノンウーハーや最低20cm以上のウーハーを搭載した2～3wayのサテライトスピーカーなどで、１万ちょっとで買えるスピーカーでそのサラウンドを再現するのは到底不可能です。映画館に近づきたいなら最低でも5.1chのAVアンプとスピーカーシステム(合計最低20万)が必要ですよ。とはいえパソコンで映画を見る程度の使用であれば、Z623でも十分なスペックがあります。少なくとも「音を聞いただけで感動」というのはクリアしていますね。重いコーンのウーハーは8畳程度なら部屋全体を震わせるパワーがあります。バスレフ式なので、「透き通った」とまでは言えませんが、締まりのある低音再生が可能で、映画の爆発シーンでは窓が共震してビリビリ言います。2つのサテライトスピーカーは超高域こそ出ないものの、人の声や効果音を再生するには適した口径で、ニアフィールドリスニングとなるので細かい音が聞こえやすく、場合によっては映画館以上に台詞などは聞き取りやすいです。費用対効果で考えれば、このスピーカーは「買い」ですね。正直BoseのCompanion3を上回ります。パソコン周りに構築できるシステムとしては、オーディオ好きから見ても十分に及第点ですよ。ちなみに「家庭用オーディオと比較しないでください」とありますが、少し金をかければ家庭用オーディオの方が映画館を上回ります。300人のために作られた空間と、一人のために作られた空間では、的を絞っている方が有利です。音響において何でも映画館が一番とは思わないでください。