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UVフィルターはほとんど効果が得られないでしょう。ゼロではないがゼロとの差を探すのが非常に困難なレベルで無意味です。フィルムカメラ専用のフィルターだと思って下さい。
パープルフリンジの発生に対して少しの効果が見込まれますが、パープルフリンジと残存色収差を混同するケースが非常に多く、また、フレアさえをも区別せずに言葉だけはそれぞれを使い回すケースも多いことから、パープルフリンジの同定とそれに対する効果を企図するのは容易ではないかもしれません。なのでパターンの1つとして検証するのは良いかもしれませんが、期待値が確率を大きく上回ってしまうのであえて用意する必要はありません。ローパスフィルターがあれば尚更です。

肉眼視に比べて撮影画像が霞んで見えてしまうのは、肉眼視では明るさを補正して観察しているために写真で言うところの露出補正マイナスになっているのと対照的になるからで、ひとつは露出オーバ気味になりがちだということが挙げられます。従って18％グレーで露出を適正に取るか、露出補正でマイナスに振って撮影することで軽減する方法があります。

白んでしまう状態を忌避するフィルタで有効なのはC-PLフィルタで、これは以下の現象に対して有効であることが効果が見込まれるのが分かろうかと思います。
被写体までの距離が長くなればなるほど、カメラから被写体までの間に存在する水滴の絶対数は増大します。この大量の水蒸気から反射する反射光をカメラが捉えてしまっているために薄いスクリーンを張ったかのように不鮮明になるわけですね。つまりはこの反射光を除去することで透視度は改善し、より鮮明に捉えることが出来るようになります。

大気の状態に起因してコントラストはそもそもが低下状態にあるため、アンダー露出で撮影したものをRAW現像で標準露出(≠適正露出)に補正しても、カメラの測光に任せて撮った標準露出と同様になってしまうので、この方法は「良」とは言えませんが、現像時にアンダーのままコントラストを微増してシャープネスをいくらか上げ、彩度を高めれば少しは改善するでしょう。

また、撮影の基本準備として、ハレ切りは重要ですし、逆光時にサンプル画像のようになるのを避けるのはフィルタや様々な技法を用いても困難で、実在する気象条件を無効化することも不可能なため、「このシーンでは鮮明な写真は撮れない」と見極め/諦めを判断できるようになることも有意義でしょう。
南中時ではないにしても、太陽が高い位置にあればPLフィルタの使用とレンズの向きとの選択から、「その場に応じた最大限」の対処は可能になりますね。

フィルタを用いず、空をなるべく青く撮ろうとする時にはどうしていますか？これと同じで、太陽の向き、レンズの向きを意識してみて下さい。