72

view

エクセルに於ける時刻表記の基本は「1日が1」であることです。
ですから9:24とかはシリアル値だとややこしい少数になるわけで、いちいちそれをTIME関数だのTEXT関数だのでいじるから単位がおかしくなります。
出退勤表などを作るとき、計算式上で必要になる時刻・時間は1時間、30分、15分、せいぜい10分の単位でしょう。ですから、式に於いては時刻・時間を分数で表してしまうのが分かり易いです。1時間は1日=1の24分の1ですから「1/24」です。30分はその半分ですから「1/48」です。15分は「1/96」、10分は「1/144」です。

下画像を参照してください。順に説明していきます。
まず全体を「セルの書式設定」→「表示形式」から「時刻」の「13:30」を選び、時刻表記になるようにしておきます。
A列～D列は手入力とします。

E列は実際の出勤時間（A列）と9:00の大きい方(後の方）を返す列なのですから、単純に
E2=IF(A2="","",MAX(A2,9/24))
です。G列も同様で、
G2=IF(C2="","",MAX(C2,14/24))
です。もちろん7/12でもいいんですが、分かり易くするために分母を24のままにしています。

F列とH列は特に必要ない列に見えますが、何か書かれていない理由でここに必要であるならば、F列はそのままでＯＫです。H列は循環参照になっていますが、これは単純な記載ミスであろうと思います。どうでしょうか？
F2=IF(B2="","",B2)
H2=IF(D2="","",D2)
ですね。

I列ですが、積算は単純に出来るのですが、質問者様の入れている式だと、F列とG列の「いずれかのみが」空白の時、計算がおかしくなります。もちろん外出と帰社（再入）なので、基本的に片方しか入らないということはないのでしょうが、ケアレスミスで入力し忘れたときに“計算が出来てしまう（誤った値が出てしまう）”のが問題です。F列とG列の片方だけが空白の時、文字列「Error」を返すようにするには、
I2=IF(OR(E2="",H2=""),"",IF(AND(F2="",G2=""),H2-E2,IF(OR(F2="",G2=""),"Error",H2-G2+F2-E2)))
と入力します。

J列は、15分（1/96）単位での切り捨てなので
J2=IF(I2="","",FLOOR(I2,1/96))
となります。

さてしかし、労働時間×時給で給与を出すのであれば、J列のように60進法表記ではなく10進法表記にしてやらねばなりません。つまり「6:30=6時間30分」ではなく、「6.5時間」にしてやる必要があります。そこで最後にK列を付け加えて、J列の値に24を掛けて10進法に戻します。セルの表示形式も「数値」で少数点以下2桁にします。
K2=J2*24
これで6:30は6.5（時間）に、7:45は7.75（時間）になります。勤務時間は15分刻みなので、小数点以下は00、25、50、75のいずれかになります。

あとは簡単です。K列の積算値が勤務時間の合計（I7）です。これに設定時給を掛けて、給与額を算出します（G7）。