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プリンタの修理屋です。

「CANONのサービス」と言っても、キヤノンの人間ではないでしょう。私のようにキヤノンで資格を取った業者でしょうね。

残念ながら、個人によって対応の差はかなり大きく、ユーザーが納得する説明をキチンとできない（しない）人間がいるのも事実です。

ただ、サービスマンの言っていることは外れてはいないです。
まず、トナーの供給はトナーカートリッジから行われているので、意に反して紙にトナーが乗るという事は供給過剰と考えることが出来るからです。
さらに、購入してからマゼンタのトナーは交換していないというのも理由かも知れません。
この機種で最初に付属してくるトナーカートリッジは「スターターカートリッジ」といって、本体の動作チェックを主目的とした封入量の少ないものです。

トナーカートリッジが不良で、印刷面の全面に色が付くというのは充分にありうる事です。
感光ドラムから紙（この機種の場合は中間転写ベルト）にトナーを転写するのは、静電気の力を使っています。
静電気という自然現象を使う以上１００％転写という事はありえないことで、必ずドラムにトナーが残ります。
それを自動車のワイパーのような部品で掻き落しています。（クリーニングブレードと言います）
それが廃トナーとなって、カートリッジ内部にためられます。

そのクリーニングブレードが劣化すると、自動車と同様に拭きムラが出ます。

ただし、その場合、全部の印刷物に出るというのが普通です。
今回のように、連続して印刷した場合の最後のほうというのは考えにくいですね。

私でも、「トナーカートリッジを交換して様子を見ましょう」なんていうかも。
言葉の取り方かも知れませんけど、断定は出来ない症状ですね。


最近遭遇した事例で、もうひとつ考えられるものがあります。
まだ、キヤノンも気が付いていないかも。

詳細の発生原因はわかりませんけど、背面の廃トナーボックスの中で入口付近で廃トナーが固まってしまい（軽～～くですけど）、それ以上廃トナーが送られないという症状がありました。
廃トナーはスクリューで奥のほうに送られるのですけど、送り不良が起こっていたようです。

さて、先ほど、「廃トナーはカートリッジ内部に」と書いたことと矛盾してしまいますね。
実はこの機種は、感光ドラムから中間転写ベルトにトナーを転写しています。
中間転写ベルトから紙に転写するのですけど、そのときにも廃トナーが発生します。

トナーカートリッジは、トナーがなくなったら交換しますので、それに見合ったスペースを確保しておけば済むわけですけど、中間転写ベルトは１５万ページくらいは使うものですから、廃トナーをためるスペースがありません。
そこで、中間転写ベルトから廃トナーボックスに送っているのですけど、その出口が詰まり気味になると中間転写ベルトのクリーニングブレード部分に廃トナーがたまり、一時的に拭きムラが発生すると考えられます。

私が遭遇した事例では、廃トナーボックスを取り出してゆすってトナーを均したら症状が収まりました。
現在は経過観察中です。


ただし、こちらにしても、特定の色だけという事はなく、これが原因とは言えません。
でも、印刷前にイニシャル動作を行いますし、印刷終了後には廃トナーの回収作業もあるはず。
印刷中に廃トナーの送り量を上回って廃トナーが発生すると考えれば、複数印刷の最後のほうで発生するという事は説明が付きます。

追記 ： そうでしたら、マゼンタのカートリッジ不良の可能性は高いと思います。
単独の色という事ですから、中間転写ベルトの可能性はかなり低くなると思います。廃トナーボックスも点検はした方が良いでしょうけど、原因とは考えにくいですね。
いずれにしても、トナーカートリッジを交換して、経過観察という事になると思います。