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プリンタの修理屋です。

実はこれはいたって正常な話なのです。
添付した画像で理解してもらえるかどうか分かりませんけど、プリンタで紙の送りを決めているローラーはインクを吹きつける直前にあるローラーです。
（添付した画像はプリンタを右横から見た断面図です。紙が右から左に向かって送られていきます。）

インクを噴射した直後はインクの乾燥が間に合いませんのでローラーで挟んで送るわけにはいきません。
理屈の上です、用紙後端がＢの位置まで行くと紙を送るものがなくなってしまい、この時点では後ろの方の５ｍｍ～２ｃｍ程度が印刷されていません。
フチナシで印刷するためには、もう少し紙を送ってキチンと印刷する必要があります。
そのために拍車を使って紙を送ります。小さな傷は残るのですけど、目立たないだろうという判断です。


メーカーのサポートで最初に言われるかも知れません。
「弊社の純正用紙をお使いでしょうか？」と。
実は、純正品では非常にうまく処理されているようでかなり意地悪に見ないと見えません。
ところが、安物の写真紙ではインクで紙の表面がふやけるのか（？）傷が非常に目立つものがあります。
（私も経験があります）

構造的にどうしようもないため、修理もできず、「純正紙を使って」としかいえないはずです。
ドライバのセッティングをいう事もあるかも知れませんけど、基本的には無意味です。


私は常日頃、「フチナシ四辺印刷」と「ＣＤ－Ｒ印刷」は「インクジェットプリンタの２大欠陥機能」と書いています。
ただ、解決方法が難しいことも現実で、現状のコストを前提とすれば、十分であると考えています。

今回の件でも、一部のカラーレーザープリンタのように帯電したベルトに紙を吸引させて表面は無接触で送れば、たいした苦労もなくフチナシ印刷は出来るはずです。
ただ、はみ出したインクによるベルトの汚れとコストの問題は非常に大きく、５～１０万円程度の価格になるかな、という感じでしょう。
たかだか写真印刷でそんな価格は通らないでしょうし、結局今のようなシステムしかないわけです。