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今に始まったことではありません。
デザインに関して見るべきものがないのは、過去数十年にわたるスバルの
悪しき伝統です。
デザインの果たすべき役割とその重要性についての、会社としての正しい認識が
欠落しているので、車種ごと世代ごとにデザインの方向性がバラバラです。

それは、技術主導の社風のためデザインが軽視されてきたおかげで、
その時その時の社内外の事情に振り回されて、場当たりのデザイン開発が
繰り返されて来たからに他なりません。
デザインの長期戦略があいまいで、じっくりと腰を据えてスバルとしての
デザインの方向性を確立する、という作業を怠ってきたことの結果なのです。

現行レガシィから、またそれまでとはガラリと違った路線のデザインとなりましたが、
その流れを受け継いで、インプレッサもデザインされています。
とりあえずこの２車については、同じ傾向のデザインとなっていますが、
これまでの迷走ぶりをよく知る者にとっては、まだまだ油断はならないと
言うほかありません。

しかも、そのデザインのレベルがまったくほめられたものではありません。
お話にならないレガシィに対して、インプレッサはかろうじてまともと
言えるものにはなりましたが、それでもまだまだ、とてもとても良いデザイン
というレベルではありません。
厳しい見方をすれば、粗ばかりが目立つお粗末なデザイン、という
評価にしかなりません。

両車の区分けは、はっきりしています。セグメントによる区分けです。
ボディサイズによって、レガシィはDセグメント、インプレッサはCセグメントに
分類できます。いまや両車の性格は基本的に変わらないものとなりましたから、
その大きさによって区分けしているのです。
レガシィは大型化したことで、多くの批判を集めてもいますから、もはやその
主戦場は海外。
代わってインプレッサが、日本国内での従来のレガシィのユーザー層をカバーするという
位置づけになっているのです。