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ロールスロイスのファンタムⅥです。

ロールスロイスは世界中のVIPが乗る車です。
ロールスロイス社は、この顧客達が満足するような頑丈で壊れない車を造り続けて来ました。適切な整備さえしていれば、決して壊れることなく半永久的に動き続けるという、ロールスロイス社の車造りの基本理念、つまりそれこそが、ロールスロイスの最大の「売り」なのです。
その中でも頂点に位置する車がファンタムⅥです。

エンジンは１００万マイル（１６０万キロ）を耐えられる設計をされており、航空機エンジンと同じ素材、精度で製作されていました。もちろん、ボディや足回りもエンジンが動く限り、適切な整備をすれば耐えられるような設計で制作されています。ちなみに、これらは当時のロールスロイスの車全てに当てはまります。

ファンタムⅥの特徴として、シャーシは大型トラックのごとく頑強です。
例えば、武装した集団の車に前方を塞がれた場合、運転手は、オーナーの指示さえあれば、迷わず、アクセル全開、、前にいる車を吹っ飛ばして、逃走しなくてはなりません。そのため、ファンタムの縦方向の頑丈さは乗用車レベルのものではない・・装甲車の役割も果たします。たとえ 、マシンガンでラジエーターが蜂の巣にされても、このエンジンが止まることもありません。
国家君主や世界中の超金持ちにとって「ファンタムⅥ」に乗る事は生命保険でもありました。

莫大なコストと手間と時間を掛けて製作されたロールスロイスやベントレーを比べると、約十分の一の価格の国産高級車はおもちゃと言っても過言では有りません。
もしクラウンとファンタムⅥが衝突した場合、クラウンは数十メートルも飛ばされ、即廃車になるでしょう。