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【補足について】
●オイルウォーマの熱源は？
オイルウォーマは，エンジン冷却水の熱を使って，変速機のオイル（フルード）を暖め，摺動損失を低減します。これは，CVT変速機オイル（CVTF）より冷却水の方が，先に高温になるという”特徴”を使っています。

外気温が低い場合，冷却水温の上昇も遅くなるため，CVTF温度もゆっくりあがり，その分，いろいろな「制限」が働くことになります。

●冷却水温とCVTF温度の関係は？
冷間時：暖機時 … 冷却水温 ＞ CVTF温度 … CVTFを冷却水の熱で加熱
暖機終了後：高負荷時 … CVTF ＞ 冷却水温 … CVTFを冷却水で冷却 ～ オイルクーラ（もともとの名称）

●電熱ヒータの可能性は？
CVTFをPTCヒータなどの電熱ヒータで加熱すれば良いのですが，1～2kWくらいの熱量が必要になり，オルタネータ負荷が厳しくなるため，現実的ではありません。このため冷却水熱を使います。ハイブリッド車が増えてくれば，余裕ある電源がありますので，CVTFの電熱ヒータ版オイルウォーマができそうです。

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●低温時は？
CVTF（CVTフルード）の粘度が高く，摺動部の抵抗が高いため，エンジンのレスポンスを落とします。たとえば最高回転数を制限します。またCVTF温度が低いと，変速機のロックアップ条件に入りにくいため，車両レスポンスが悪くなります。

●クルマメーカはどうしているか？
CVTFの温度上昇にくらべて，エンジン冷却水の温度の方が先に高くなるため，オイルウォーマーという熱交換器をつかい，冷却水の熱でCVTFを加熱します。

そして高速運転のように，CVTFの温度が高くなりすぎると，エンジン冷却水の温度の方が低いので，エンジン冷却水でCVTFを冷却します（＝オイルクーラの機能）。

このようにCVTF温度をできるだけ適正に保つようにするため，オイルウォーマーという部品があり，ドイツ車の多く，トヨタ車や日産車に装着してきています。ジュークにも装着されています。

●駆動系摩擦熱は？
外気温が低いとき，街乗りくらいの負荷でCVTF温度が適正温度（80～85℃）になるのは，摩擦量が多すぎます。

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。