「聴く環境はマンションの14畳程のリビングです」
「SPを昨年からKEFのXQ40を背伸びして鳴らしています」
ということで,多くのマニアが羨む充実した環境ですね。
そして,スピーカーのクォリティを考えますと,PM-15S2はおろか,PM-13S2でも,同じようなことをお感じになった可能性があると考えます。
(1)
『15S2を購入したばかりで手放し・買い替えも懐が痛手なので、コントロールアンプとして割り切り、パワーアンプの増設・リンクを考えていますが、この場合同じマランツでないとダメなんでしょうか?』
妥当なお考えでしょう。幸い15S2にはプリアウトがありますし,「音がスカスカ・低音がダメダメ」は,パワーアンプを思い切って良いもの (中古でも可) に換えれば大きく改善されるでしょう。折を見て,相応のプリアンプを入手して下さい。
で,15S2のプリアウトにパワーアンプを接続する場合「RCA入力のあるパワーアンプ」であれば何でもOKです。
マランツにこだわる必要は全くありません。
単体のパワーアンプであれば,よほど古くて品質が劣化したもの (アンプは,20年くらい経つと,主にコンデンサーが経年変化で「総交換」を要する状態となります) ,よほどチャチなものでない限り「何を選んでもグレードアップ」になります。
首都圏にお住まいでしたら,オーディオユニオンやダイナミックオーディオなどで「保証つき」の中古パワーアンプをいくらでも探せますので,適当なものが見つかるでしょう。
特に中古で買うなら,メンテナンス体制がしっかりしているアキュフェーズとラックスマンの製品が有力候補になるでしょう。
例えばこのアキュフェーズA-30など,品質が劣化していないと言う前提ですが,20万円で買えるアンプとしては最も強力な部類でしょう。
仮に何かあっても,アキュフェーズに依頼すれば,比較的廉価な修理代で完全メンテナンスして貰えます。
http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r70698733(2)
「単体パワーアンプ」の威力を手軽に知る方法として,
『「オーディオデザイン」の有料貸し出しを利用する』
という手があります。
http://www.audiodesign.co.jp/Demo.htmに案内があるように,10,500円+返送料で,同社のパワーアンプ DCPW-100 (直販価格 283,500円) を1週間借りられます。
「PM-15S2 + パワーアンプの構成にしたらどのくらい変わるか」を,ご自宅で体験してから,次の検討に移っても良いのではないでしょうか。
オーディオデザインから借りたパワーアンプを買う義務は全くないので,後は「どのようなパワーアンプが良いか」を,お財布と相談しながらお考え下さい。
(3)
お使いのスピーカーが能率90デシベルで十分に高いので,アンプの出力値が低め (10Wとか) でもOKです。
真空管パワーアンプを追加するという手もあるでしょう。「20年前のサンスイからの買い替えでしたが、音がスカスカ・低音がダメダメで非常に後悔しています」とおっしゃる質問者さんの不満を解決するのは真空管アンプではないか?とも思います。
真空管アンプは「玉石混淆」で,結構な率で「石 (見かけ倒しのボッタクリ製品)」があるので注意が要りますが,例えば下記の製品
「ザ・キット屋 JB 300B ver.3 300Bシングルパワーアンプ」
http://www.kit-ya.jp/product_info.php?cPath=1_22&products_id=426など,悪くないと思います。
能率90デシベルのKEF XQ40なら,出力7.5Wで朗々と鳴ります。
キットを組み立てるのは質問者さんには荷が重いでしょうから,必ず「完成品(25,000円増し)」を選んで下さい。
このアンプを製造販売している「ザ・キット屋」さんでは,アンプの貸し出し試聴に応じてくれると聞いています。
相談してみてはいかがですか?試聴機を借りて,実際に XQ40 を鳴らしてみれば「7.5Wでは出力不足では?」という不安がなくなりますね。また,貸し出される試聴機は十分にエージングが進んだ個体の筈ですから,最初からそのアンプのベストの音を出してくれます。
この処方箋で解決すれば一番安くつくでしょう。
(4)
他の選択肢として,真空管プリメインアンプですが,
LUXMAN SQ-38u
http://www.luxman.co.jp/product/va_sq38u.htmlこのアンプは,何度も試聴しましたが,「真空管・半導体を問わず,この価格では頭一つ抜けたプリメインアンプ」と思います。
買われたばかりの PM-13S2 を売却して買い換えることになってしまいますが,その経済的損失を納得させるだけの素晴らしいアンプです。
ラックスマンはアフターサービスが非常に充実しており,このアンプの「先代」に当たるSQ-38 (1963年発売) の純正メンテナンスを50年間続けている実績があります。SQ-38uを気に入れば一生使えます。