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ミニカをベースにした大空間型の軽自動車であるトッポは３代目のトッポBJになったあと、eKワゴンの登場に伴ってラインナップから消えました。

その後復活するわけですが、eKワゴンが売れなかったわけではありません。実は三菱はまったく新しい設計の軽自動車ｉをベースにした、通称"食パン"と言われる大空間型の軽1BOXを開発していたのですが、どうしても衝突安全性が基準をクリアできずに発売スケジュールに間に合わなくなってしまったので、いったん計画を棚上げにしてeKワゴンのメカニズムにトッポBJのボディを組み合わせた車を急造、代役に仕立てます。それが現行のトッポです。

(ｉは例外として)三菱はダイハツやスズキのように頻繁にモデルチェンジをせず、古い設計を手直ししながら車を作っています。eKワゴンも中のメカニズムはミニカそのもの。だからこそトッポを復活できたのですが、当然安全や環境の基準は最新のものになってますし、旧型のトッポBJよりも車全体の重心が落とされているので、操縦性や乗り心地が良くなっています。とはいえボディパネルはトッポBJそのものですからスライドドアは付いていないし、旧型のトッポに伝統的に付いていた後ろのガラスだけが開く機構も省略されています。

なお、トッポBJや現行のトッポでもシートの着座位置は普通の軽と変わらず屋根だけが高い設計は変わりません。外観がワゴンＲ風になっただけです。これはドライバーの心理的な開放感を演出するための意図的なもので、トッポのセールスポイントの１つでもあります。