8はじめに映画館にいるようなサラウンド空間を実現するためには、いくつものスピーカーをそろえ、リスニングルームのあちこちに設置するのが従来のマルチチャンネルサラウンドシステムの常識と考えられてきました。その常識を打ち破り、煩雑なスピーカーの設置や配線といったネガティブな要素を取りのぞいたのがYAMAHAデジタルサウンドプロジェクター 「YSP-800」です。YSP-800は、内蔵した2個のウーファーと21個の小口径スピーカーをアレー (格子)状に配置することにより、スリムなデザインと大迫力のサラウンドサウンドを実現しています。小口径スピーカーのひとつひとつの遅延時間を微妙にコントロールすることによって、小口径スピーカー全体でチャンネルごとに指向性の高い音声を作り出します(音声のビーム化)。ビーム化された音声の指向性(ビームの角度)は、遅延時間を変えることによって調節しています。フロント右(R)、フロント左(L)、サラウンド右(SR)、サラウンド左(SL)のそれぞれのチャンネル音声に対して音声のビーム化を行い、投射されたビームはリスニングルームの壁に反射してリスニングポジションに向かいます。そして、ビーム化された...