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エアコンの能力を選ぶのは、実際のところそれほど厳密にはできません。部屋の面積が同じでも、日当たりや間取り、天井高や断熱などの影響も大きく、必要能力はかなりアバウトなものです。

したがって、エアコンの方でもかなり余裕を持った設計になっていて、この質問のケースでも5.6kWだと不足するかというと、そうでないことも結果論としてはあり得ます。むろん、部屋によって事情が異なるため、他人の経験談なども当てになりません。

このようなことから、私たちも電気屋さんも、まず部屋サイズにあったエアコンをお薦めします。また、能力がさらに大きいエアコンを選べば、電気代がそれで増える訳でもなく、冷えたり暖まったりする時間が短くなるくらいですから、能力の小さいエアコンで能力不足になるかもしれないことを恐れて、大きめを薦める方も多いのです。

したがって、ここでは6.3kWクラスを推薦します。能力ランクのことに比べれば、その他の機能のことなどは枝葉末節だと思います。

次に、20畳の部屋というと、実は現在販売されているルームエアコンの風量ではいささか心もとない部分があります。能力があっても風量が不足すると、案外空調効果は低下するものです。

したがって、一番のお勧めは、合計畳数が20畳になるように2台設置することです。例えば、2.8ｋWクラスを2台といったやり方です。このクラスは品揃えも豊富ですし、1台を高級機、1台を普及機といった組み合わせも可能です。真夏に1台故障しても、もう一台で急場をしのぐことも可能ですし、元々省エネの面では2台がずっと有利です。
設置スペースや工事費用のこともあるので、一概には言えませんが、私は顔見知りの人から相談された場合は、まず2台設置を薦めています。