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アルテッツァはハチロクの後継車では無いですけれども、企画当初はFRクーペだったようです。

当時からハチロクの中古が高騰していましたから、「ハチロクの再来を造りたい…」という企画だったのです。だから基本コンセプトは小型のFR、振り回して楽しい車を造ろう、とのことでした。
このため、初代のシャーシは5ナンバーに収まるプログレと共有しています。

ところが、バブル崩壊以降はクーペが売れない不遇の時代です。90年代は若者の間ではクロカンが流行り、その後はミニバンが売れた時期です。

クーペでは利益が出ないと役員に却下され4ドアへ、後部座席が狭いとどんどん肥大化していったのです。ここでいつの間にかBMW3シリーズのライバルへとコンセプトが変更になったわけです。

今回、あのトヨタが「トヨタ86」を企画当初のコンセプトのまま市販化してきたことは、ある意味驚くべきことです。ですが、86にもスタイリッシュ4ドアの派生車があるようで…あぁ～、やっぱりなというところでしょう。

EUではスタイリッシュ4ドアの新型車が続々と登場、売れていることからトヨタもドジョウを狙っているのがアリアリです。もしクーペが売れなくても、4ドアが売れればシャーシなどの開発費はペイできるでしょうし、スバルの生産ラインの稼働率も上げられます。

ハチロクとアルテッツァは、血筋からみたら関係はありませんけれども、全くの無関係では無いということです。たぶん、当時も企画を提出したのはハチロクに現役で乗っていた人達でしょうから。