52

view

コンスタントに売れているからじゃないですか？スズキはケチケチ経営で有名な会社。売れてもいない車のCMを打つはずがありません。かといって、今さらこの車が売れることがGMにプラスに働くとも思えない。

MWは不思議な車で、今は亡きクルーズよりも先にデビューして一度カタログから落ちた後、なぜか06年に復活して今に至っています。ベースは実に２代目のワゴンＲです。そんな一見も二見も古いだけの車が、なぜ今もそこそこの支持を得ているのか？

思うに、維持費が安くて実用的で、押し出しが利いて内装が豪華で、何気にブランド物？という独自のニッチ市場をこの車が開拓したからとしか思えません。

ユーザーがアストロを気取って、ワゴンＲにシボレーのバッジを付けたりするのはよくありますけど、復活後のMWはGMオートワールドの単なるボトムラインだった発売当初とは違い、確信犯的なメーカー自身によるバッジチューン…"なんちゃってシボレー"であり、それが、世のブランド志向の人々の本音にスッポリはまったのではないかと。

現代の日本でシボレーというブランドにそこまでの希求力があるのか？ベンツでもBMWでもないのに…と思うかもしれません。ある人にはあるでしょうし、少なくとも素のソリオよりは派手、もしくは豪華に見える。CMだとギャル系がターゲットのように見えますが、意外と年輩者に受けてたりして。裏付けがあるわけじゃないですが…。

で、そういう人々にとっては、設計の新しさや車としての性能よりも、いつもの慣れた感覚で運転できる事の方がずっと重要なのではないでしょうか？古いボディパネルを使って復活したトッポがそこそこ売れているのも同じ理屈だと思います。

ともあれ、最近のスイフトやらキザシよりはいろんな意味でスズキらしい商品であると同時に、なにも世間はクルマ通の論理で動いてるわけじゃないことのいい証拠だとも思います。