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まず、ポルシェはフォルクスワーゲンの子会社です。この他にVWの傘下にあるのが、アウディ、ランボルギーニ、ブガッティ、ベントレーなどです。

ここで、車を開発する上で最も重要なのがシャーシと呼ばれる車台で、これの開発に最もお金がかかります。1種類を新規に開発するのには数百億円の単位で費用がかかり、これだけで会社の1年分の利益が吹っ飛びます。

このため、どこのメーカーでもこのシャーシは複数のモデルに使い回します。ベンツでもEクラスセダンのシャーシはCLS/ML/R/SLに使用されており、CクラスのシャーシもEクーペ/GLK/SLKに使用されています。このベースの上の外装だけが違う…とも言えます。
今度、日産車(インフィニティ)にベンツのシャーシが使われます。

とは言え、キャラクターの異なるモデルではエンジンや足回り、車体の強化などで違った車に仕上がるのです。

"カイエン=ワーゲン"というのは、ちょっと無知をさらしている恥ずかしい発言です。実際に兄弟車と言われるカイエン/トゥアレグ/Q7を試乗してみれば、それぞれに全く違う車です。

このシャーシの共有というのは当然ながら日本車でもやっているわけでして、クラウン/マークX/レクサスGS/ISが同じシャーシを使用しています。これらの車は全て同じかと言えば、キャラクターは全く違うわけです。
昔のマークII/チェイサー/クレスタで顔を変えただけの兄弟車と勘違いをしていると思います。

カイエンは当然、ポルシェのライプツィヒ工場で生産されています。

現在、ポルシェのラインナップはボクスター(ケイマン)/カイエン/パナメーラ/911ですので、この中ではカイエンのみがVWとのシャーシ共有を行っています。
ボクスターの下へ新規に入門用ポルシェが投入されることが決まっていますが、これがVWゴルフのシャーシを流用したミッドシップです。

ポルシェとVWの関係はちょっと複雑で、元々VWにいたフェルナンド・ポルシェが独立して設立されたのがポルシェで、一度はポルシェがVWを逆買収します。
売上高はVWの方がポルシェの100倍なのですが、利益はポルシェの方がVWの10倍あるのです。

VWとポルシェは役員が同じだったりする関係で、資産規模の大きなVWが小さなポルシェを傘下に収めることで合意します。この子会社の資産が親よりも大きいという問題は、ホリエモンのフジテレビ買収問題の時に日本でも話題になりましたよね。

これでVWとポルシェの関係は今の形になっています。