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バランスドアーマチュア型の弱点は再生音域がやや狭いことです。バランスドアーマチュアドライバのイヤホンの中では、そのモデルはデュアルドライバということもあって比較的低音域は出ている方です。ですから、BA型でそれ以上の低音を求めるとするなら他のデュアルドライバ、あるいはトリプルドライバのものが良いかと思いますが、他のオーディオメーカーから出ているものだと数万円クラスのものになります。BA型にこだわるのであれば、例えば、予算に余裕があるならUltimate EarsのTripleFi 10 ProやSHUREのSE535がベストかなと思います。もう少しランクを下げるならややUE700rあたりも手頃で良いかと思います。ですやはり、純粋に低音域を求めるならBA型よりはダイナミック型のほうが向いています。BA型の良い点というか、特徴としては、信号に対する感度が良いということがあります。補聴器にも用いられるもので、人の声くらいの音域、中～高音域での再現性が高く、また解像感のある音といわれています。また、ドライバ部が小さいことも利点であると言えます。しかしながら、広い音域のカバーが難しいため、シングルドライバでは低音域が足りなくなる傾向にあります。そこで、複数のドライバを搭載することで音域の狭さを補うのです。ドライバが小型ゆえにできることですね。また、ダイナミック型と比較するとコストがかかるため、高級イヤホンの部類に入るモデルが多くなってしまいます。それゆえコストパフォーマンスではダイナミック型のほうが上とも言われます。そういうわけですので、中～高音域にかけてはBA型の再現性は良いものがある一方、ある程度良いものを買わないと低音が足りなくなってしまうということになります。となると低音重視の音源などでは、逆に「音に忠実でない」と感じてしまうかもしれませんね。ズンズン響く感じの低音域は、ダイナミック型のイヤホンでは低価格帯でも結構良いものがありますが、それと同じような音をBA型で求めるには結構な投資が必要になってしまうということです。つまり、どういう音源を聴くのかで忠実に鳴らすかどうかも異なってくると言えると思います。一番良いのは使い分けることですが、そこまでやるのはめんどくさいしコストもかかりますから、良く聴く音楽、好きなジャンルに、利用目的に合わせたイヤホン選びが大切なのだと思いますよ。