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９９年に新車でＡ１６０を購入し、乗り続けていますのでお答えいたします。
まず複数の修理費用が高い部分のウィークポイントがあります。
①５ＡＴミッションの本体内部及びシフトゲート部分の故障が多いです。シフトゲート部分ならば中古部品などで安く修理は可能ですがＡＴ内部の故障ではディーラーでは６０～８０万円の修理費用を請求される事も（故障した部分のみ修理交換するのではなくてＡＴ本体及び関連部品全てを交換する為）１００％の発生率ではありませんが確率的には残念ながら報告は多いです。安く修理するにしても３５万円～からのＯＨ分解修理を伴うと思われます。ＡＴに関しては「過去の不自然な時期にＡＴＦ交換記録がある、または納車前にＡＴＦは交換します」は故障隠しの一時的な対応と思われます。正規ディーラーにて「程度は良く、ＡＴに関しては面倒を見ますよ、ある程度の距離や年数は保証します」と言う車両のみ購入選択肢に。購入前の試乗及びその時の変速ショック（特に１～２速）の程度を確認することが大切です。
②エンジンスターターのモーター部分の故障とリングギヤの磨耗・摩滅による始動不能になる事例があります。エンジンの半下ろし、又は完全着脱を伴う交換整備ですので修理費用は高いです。これは見極めが難しいのですが、試乗時などに複数回の始動を試みて、１回でも始動しなかった、あるいは異音が出た、などの車両は避けるべきです。
上記２点は要注意ポイントです。他の部分はパワーウインド・レギュレーターの故障を経験しましたが、Ａクラスに限らずに外車には多い？故障ですし。定期的にディーラー（又はベンツを得意とする専門整備工場）で点検を受けて消耗品を交換していた車両ならば（パーツ代は高めですけど）維持費用の面では特別高いと感じたことはありません。
燃費はハイオク指定ですのでハイオクを入れて街中を省燃費を意識して１０ｋｍ/Ｌ程度、意識しないで８ｋｍ/Ｌ程度です。高速を使うなど遠出をすると（一定速度での巡航が多いならば）１５～１８ｋｍ/Ｌまで伸びます。（初期型のＡ１６０のカタログ燃費は１３．２ｋｍ/Ｌです）パワーは１．６Ｌですし、平凡？なＳＯＨＣ－２バルブの無過給ですのでありませんが扱いやすい性質を持っています。圧縮比が１１と高く水温油温ともに国産と比較すると高めに設定設計されているのでレギュラーガソリンの使用はお勧めしません。入れてもパワーダウンして価格差分の安さよりも燃費低下で逆に割高になるかと。振動はＤレンジに入れたままでの停止時は軽自動車の方が振動が少ない程ですが走り出すと嘘のように収まります。ＡＴが５速ですので一般的な走りでは回転数は低く煩いと感じる場面は少ないです。乗り心地は日本仕様では１９５/５０Ｒ１５（Ａ１６０）と偏平率の低いタイヤのせいもあり（本国欧州での本来のサイズは１７５/６５Ｒ１５または１７５/６０Ｒ１５）硬めです。これはタイヤの銘柄を変えたり、スタッドレス用サイズの１８５/５５Ｒ１５などのサイズに交換することである程度は改善します。高速に乗ると車体の大きさからは想像するよりもどっしりとした安定感なのは美点だと思います。小回りは苦手な部類かな？カタログ上の最小回転半径も同程度の車体サイズの国産車よりも大きいですが前後のタイヤより外側になる部分（オーバーハング）が極端に短いので実際に狭い路地で苦労した経験は無いです。フロアが高く、着座位置と視点が高いので見晴らしは良く運転は楽ですので車幅や小回りなどの欠点を補ってはくれます。安全性能は左右エアバッグ＋サイドエアバッグにＡＢＳ＆トラクションコントロール＆ＥＳＰ（横滑り防止機能）を装備しています。早い時点でＥＳＰが介入するので「怖い思い」はしたことはありません。車体の剛性感は頼もしく感じるくらいに高いです。
悪い部分は一部の人達に「金が無いのに無理して、Ａクラスなんてベンツじゃない」と言われる？（書かれる？）くらいですかね？
良い部分は１９０までの時代のドイツ製品としてのベンツの良い部分が見え隠れします。中古車価格が安くこなれている現在、万人にお勧め出来るか？と言われれば「Ｎｏ」ですが、「乗れば（ＡＴ故障さえしなければ）良さは判る」車では？多少（あるいは全てが？）自分の乗る車ですので自画自賛の部分も多いかも？ですが多少でも参考になりましたか？