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ホンダは本気で次期NSXを開発しており、2007年のデトロイトで発表された「アキュラ・アドバンスド・スポーツカー・コンセプト」からその一端を垣間見ることができます。

この「アキュラ・アドバンスド・スポーツカー・コンセプト」はV10エンジンをフロントに搭載したFRというところまでは公開されていました。

この当時、社内呼称「S5000」と呼ばれていた5000cc/V10のFRスポーツカーが開発中でした。同時にこのFRシャーシをレジェンド(アキュラRL)と共有することで、FRレジェンドの開発も進んでいました。
この「S5000」は、ほとんど市販間近まで完成していたようです。

これが、2008年秋のリーマンショックにより一転、ホンダの財政状態が急速に悪化したために2009年1月にS5000とFRレジェンドの開発が白紙撤回されます。

ここで宙に浮いてしまったのが、せっかく金をかけて新規に開発したFR用シャーシで、このままお蔵入りさせるのももったいないということで、エンジンを3.4L/V8に載せ替えてフェンダーなどをスーパーGT用に手直ししたのが「HSV-010GT」です。
これを2010年から投入しています。

リーマンショック前にニュルブルクリンクでテスト走行する偽装した車両が捉えられていますが、これがNSXとして発売されるはずだった車両です。ピラー周りが「HSV-010」と同じことが判ります。