442

view

プリンタの修理屋です。

「＞「インクジェット用紙には顔料インクは使えません」という情報がありました。
そんないい加減な情報はどこですか？」

実は、私も最近まではそう思っていました。
メーカーだって馬鹿じゃありませんので、いつまでも放っておくわけはありません。

ただ、２～３年前まで、郵便局の窓口で「エプソンのプリンタじゃ使えないよ」と口頭で案内されていたのは事実。
私も、仕事で使う年賀状を買いに行ったときに言われたことがあります。

最近、こういった質問が多くて、あらためて調べてみましたけど、大きく気にする必要は無いでしょうけど、注意する必要はあります。

郵便局で販売されているはがきは３種類あります。
普通のハガキ、インクジェット用ハガキ、インクジェット用光沢ハガキです。

キヤノンのiX7000、Pro9500MarkⅡ、エプソンのPX系の機種はインクジェット用光沢ハガキは指定されていません。
「これは使えません」と書いてくれていれば判りやすいのですけど、どこのメーカーも使えるものしか書かないので気がつきにくいですね。
顔料インクと光沢紙の組み合わせは神経を使うという事なのでしょう。

そのことが伝説のように残っていると思います。
質問の言葉をダイレクトに取れば、「そんなこと無い」といえるのですけど、光沢紙まで「インクジェット用紙」と考えるとあることです。


さて、MG2130は黒のインクが顔料インク、カラーのインクが染料インクです。
キヤノンの場合、プリンタドライバで設定された用紙の種類でインクを切り替えています。
光沢ハガキを選択すると、黒インクを使わずに、染料のカラー３色で黒も合成します。
スペック上で、光沢ハガキが使用可能となっていても、こういった正常な使い方を前提として書かれているだけで、顔料インクが光沢紙に使えるというわけではありません。

また、上記のフル顔料インクモデルのインクとMG2130のインクの成分が同じとも思えませんので、MG2130の顔料インクは普通のインクジェット氏でも使われないと考えて良いでしょう。（詳細は非公開）


ただ、宛名面の話は別です。
宛名面はインクジェット用ハガキでも光沢ハガキでも普通紙の状態です。
印刷時に、普通ハガキを選択してやれば、顔料の黒でくっきりと印刷してくれます。


＞と言うことは、年賀状の宛名などの黒は染料インク３色から色の３原色で黒を出すのですか？
（あまりきれいな黒ではないようですが・・・）、
昔の３色モデルではそういう事がありましたけど、現在の機種ではよほど目のいい人でなければわからないと思いますよ。


＞それとも「黒一色」と認識され、顔料インクが出され、うまく印刷できないのでしょうか？
先ほど言った通りで、プロパティで設定した用紙の種類に合わせて、最適な条件で印刷します。