プリンタの修理屋です。
レーザープリンタは、トナーと感光ドラム(感光体)は必ず必要です。
キヤノンの場合、トナーカートリッジと感光体が一体になっています。
一体型のトナーカートリッジは、元々ミノルタの特許で、それをキヤノンが買ってモノにした、という話を聞いています。
今では特許も切れて、同様の構造を採用するメーカーも出てきていますが、エプソンは別体の構造です。
どちらがよいかは考え方で変わりますけど、コストだけなら試算できます。
消耗品の中で一番ライフの長い、感光体ユニットを基準にして考えます。
エプソンの機械で、30,000ページ印刷するとして、
感光体ユニット:26,000円×4色=104,000円
トナー(カラー):17,600円×4.69本×3色=247,500円
トナー(黒):17,300円×4.76本=82,381円
合計:433,881円
キヤノンの場合、
トナーカートリッジ(カラー):12,500円×10.34本×3本=387,931円
トナーカートリッジ(黒):13,000円×8.82本=114,706円
合計:502,637円
と、コストだけでしたら、エプソンのほうが安いですね。
キヤノンの「Canonの各モデルのページに商品搬入や設置作業には、ユースウエア料金が必要になります。」と言うのは、むしろ当たり前のことです。
人に仕事を頼めば、費用がかかるだけのことです。ご自分で搬入、設置、設定などの作業をすれば、お金はかかりません。
エプソンでも、そういうサービスはあります。
http://www.epson.jp/support/officesupport/secchi/キヤノンは目に付くところに表示し、エプソンは探さないと出てこないというのは、両社の顧客層の違いがあるはず。
キヤノンはビジネスユーザーが非常に多いこと、さらに昔からコピー機を販売している関係で、事務器店が販売するケースが非常に多いです。
また、有力な販売店には、販売したコピー機のメンテナンスのためにサービスマンがいます。
キヤノンには、販売店の社員をサービスマンとしてトレーニングするプログラムがあります。
そういうお店から購入すると、サービスマンが設置作業などを無料サービスでやってしまうことがあります。
メーカーへの依頼も無料と思われると困るので表示していると考えられます。
エプソンの場合は、そういったネットワークがありません。
家電店や通販の比率は少なくないでしょう。
そうすると、セットアップなどはユーザーのセルフサービスという事が多くなり、設置サービスのメニューをわざわざ表示するまでも無いと言う事でしょう。
ただ、邪推の領域ですけど、それ以外の理由もあると思われます。
http://cweb.canon.jp/satera/mfp/maintenance/useware.htmlhttp://www.epson.jp/support/officesupport/secchi/price_pageprinter.htm時間を指定すると2倍近い価格に跳ね上がるエプソンは驚きですね。
LP-M720Fで時間指定して、搬入&設置で、65,000円にもなります。
(本体の価格と大差ないのでは?)
キヤノンだと、35,000円ですね。
エプソンの場合、とにかく拠点数が少なく、メーカーが直接動くケースが多いようで、移動距離が長めになるために、こういった価格になるのでしょう。
安いほうのコースだと一週間程度の時間がかかるらしいですけど、何件もの仕事をまとめて1日で片付けるという事なのでしょう。
キヤノンの場合は、我々のような業者や、キヤノンS&Sなどの子会社のネットワークもあり、作業をそういう業者に振ります。
ユーザーに一番近いところにいる業者が動くので、出張費が抑えられます。
実は、故障したときの修理代も同じ事がいえます。
このクラスだと出張修理がメインになるはずですが、エプソンは出張費がべらぼうに高くなる可能性があるわけです。