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GR DIGITALシリーズは単焦点レンズを搭載しているので、カメラに対するこだわりなどがない人には「ズームがない不便なカメラ」と感じられるかもしれず、そのことは意識しておく必要があります。しかし、スナップ向きでないという見方には同意できません。スナップシューティングを意識して製品化されたカメラだからこそ、オプションアクセサリーとして外付けのファインダーが用意され、ストラップで2点吊りできるようになっていて、フォーカスモードには「スナップモード」があり、他のコンパクトカメラと比べて、様々な設定を素早く切り替えられるつくりになっているのではないでしょうか。一般に著名なスナップ写真家の一人として認知されている森山大道氏は、GR DIGITALシリーズを好んで使っていますし、GR DIGITAL IIで撮った写真展も開いています。顔認識AFや手ブレ補正やスマイルシャッターや高倍率ズームやHD動画など、「今どきのカメラでうたい文句になりやすい機能」は搭載されていませんので、こだわりのない人にすすめにくいカメラではありますが、風景やスナップに向いていないカメラではありません。「カメラ片手にお散歩したい。GR DIGITALのデザインにちょっと憧れている」のであれば、十分検討に値すると思います。私なら、デザインが気に入らないカメラなど、街歩きの相棒にしたくありません。なお、8月5日にGR DIGITAL IIの後継機種であるGR DIGITAL IIIの発売ですが、価格差があるせいか、GR DIGITAL IIの大幅な販売価格下落というのはいまのところ起きていないようです。