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プリンタの修理屋です。

ここ数年のキヤノンとエプソンはまったく方向性が違って、簡単に比較できるようなものではないですね。

まず、iP4700ですけど、装備しているインクの数は５色といっていますけれど、黒を使い分けでいているだけで、現実的には４色プリンタです。
BCI-320PGBkというインクは、顔料インクで普通紙に印刷するときにしか使いません。

基本的なことですけど、理屈の上では、シアン、マゼンタ、イエローの３色ですべての色を表すことが出来ます。
３色を混ぜると黒になります。
普通の文書を印刷するときには黒のものが多いこと、写真などで黒っぽい画像のときは大量のインクを消費してしまうこと、などの理由から黒のインクを装備するようになり、４色というのが標準といえます。

さて、どんなプリンタでも、インクの濃度よりも薄い色の表現は出来ません。
インクの濃度よりも薄い色の場合はドットを間引くわけです。
それがざらざらした粒状感になっていたわけで、空や人の肌のように細かく濃度が変化していくような画像の場合にもざらつきが出たりしたわけです。
そこで、インクの色を薄くすることで間引きの限界を落としたのが、フォトインクとかライトインクの正体です。
ノーマルのインクに比べて、細かい階調表現が可能になってきたわけです。

ただ、最近分かってきたことなのですけど、ライトインクやフォトインクを装備した機種でも、写真印刷のときにインクを切り替えて使うので、実際には常に４色しか使っていないということらしいです。
薄いインクを何度も重ねて吹きつけていけば、細かい階調表現が可能になるわけです。
ライトインクとノーマルインクを同時に使うと色の濃度のコントロールが難しくなるので、ライトインクだけを使うのでしょう。

キヤノンに関しては、ヘッドの密度を上げる（インク粒のサイズを小さくする）ことで間引きしても分かりにくいとしています。
実は、最近は触れられていないのですけど、キヤノンのノズルには大小２つのヒーターが組み込まれていて、「噴射しない」「小のみ」「大のみ」「大＋小」の４通りの噴射パターンが選べるようになっています。
これによって、ノーマルインクでも十分な画質が出るといっています。