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理由は単純です。
あれは、デスクトップではないから。
キーボード付きの「巨大タブレット」と言った方がいいでしょう。

いわゆる「デスクトップ」とは、ゆとりのある筐体と電源ユニットを備え、パーツ類を無理することなく配置したもの。多少場所を食いますが、ノートPCに比べ冷却性や拡張性に優れ、引いては絶対性能とコストパフォーマンスに優れたものを差します。
この観点からいくと、VAIOはおろか、東芝や富士通などが出しているディスプレイ一体型は、とてもデスクトップとは呼べないシロモノなのです。

●一体型はデスクトップには該当しない
NECや富士通が出している「ディスプレイ一体型デスクトップ」は、ディスプレイの裏側の狭い部分にパーツを詰め込んであります。パーツの選び方、配置、排熱性、拡張性、どれをとってもノートPCと変わりません。こんなところにデスクトップ用のCPUを入れてもCPUファンも付きませんから、熱暴走します。Mが付くCPUを積んでいるのもこのせいです。
「デスクトップ」とは名乗っているものの、それは「持ち運びできない」という負の部分だけで、性能はノートPCなんですね。

●VAIOは「テーブルトップ」という名のタブレット
一方、VAIOに多く見られるのは、さらに考えを推し進めて、持ち運べないノートPCである一体型デスクトップを持ち運べるようにしたもの。テーブルトップとソニーは呼んでおり、持ち運んだり、キーボードを外して使ったり、要は「巨大なタブレット」です。

バッテリーでも動かす必要がありますし、薄く軽くするために、ウルトラブック用のCPUを積んでいるのでしょう。これらのCPUは、CPU内にチップセットを内蔵しているので、回路スペースの狭いところで有利です。

いずれにしても、いわゆる「デスクトップ」とはコンセプトがまったく異なるものです。