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この提携はお互いがグローバル企業としてさらなる成長を遂げるためのものだと思います。


スズキはコンパクトカー（特に軽自動車）の技術レベルと生産力は他社の追随を許さないものがありますが、いくら「フルラインナップメーカー」を目指ててもそれ以上（特にキザシ以上）となると他力に頼らざるを得ないってのが正直なところだと思います。
キザシハイブリッドの市販もGMとの関係が薄れた今、新たな模索が必要とされていただけにそういった意味でも見通しが明るくなったと思います。
SX4（セディッチ）で既にフィアットというパートナーを迎えてはいますが、その多くは2Lどまりですからドイツブランドの老舗であるVWの経営理念をも取り入れることでさらなる車づくりへの足固めを目指したのではないでしょうか？

また、その一方で好調な中国市場での展開を強化するにはVWとのタッグはもってこいだともいえます。
主要メカをVWと流用することでさらなるコストダウンを図って低価格戦争を勝ち抜くことも充分可能だと思います。




逆にVWとしてはFOXよりもコンパクトな車種に触れることで軽自動車クラスの技術やコスト管理を学んで更なる低価格車種を生み出せるという利点が生じます。
事と次第によっては低価格戦争が勃発せんとしているインド市場で圧倒的なシェアと信用を誇るスズキのメカを流用して「驚きの価格」で殴り込みをかけるかもしれません。
VWもまた、ハイブリッド市場に打って出るには単独よりも共同開発のほうがコスト的に有利だということは充分承知で提携先を模索していたわけです。

また、VWは中国市場において（サンタナなどをはじめとして）圧倒的な強さを誇っており、前述のようにスズキと基本メカを共用すればコストダウンのみならず低価格での車種拡充が可能となってくるため、これはこれで好都合だと思います。