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プリンタの修理屋です。

ご指摘の通り、詰まりではないでしょう。
逆に、本当の意味での詰まりというのは非常に少なく、特にここ数年の故障を見ているとほとんどが電気系のトラブルです。

社外インク（互換も詰替えも）の一番の問題は、画質でも詰まりでもなく、インクの流れです。
インクタンクからはインクの自重と毛管現象で流れ出すのですけど、ほうっておくとあっという間にすべて流れ出してしまいますので、エア抜きを制御して少しづつ出るようにしています。
純正品でも取付期限が表示されていますけれど、（おそらく）その関係だろうと思います。

インクが流れなくなると、ノズル部分はヒーターが空焚き状態になり切れるわけですね。
切れ方によってはヘッドエラーが出て停止することもありますが、今回のように単純に出なくなることもあります。
むしろエラーが出無いときのほうが重症のこともありますね。
単にヘッドだけではなく、一時的に流れた過電流でメイン基板を破損することもあります。


修理はキヤノンの窓口への持込で7,350円の定額ですが、社外インクを使っていると通常の修理となり、メイン基板とヘッドまで交換すると12,000円程度はかかる可能性はあります。
直接の後継機種はiP4700ですね。



「解消する方法」・・こういった感じでの質問も多いのですけど、機械に不具合が出た場合は基本的に修理です。
価格が安くなって世間でも勘違いがあるとは思うのですけど、プリンタはいまだに超精密機械です。
知識も技術も無い人が何とかできるほど甘いものではありません。
逆に、クオーツ時計のような運命を歩んでいるというのも事実です。

メーカーも部品交換ではなく、現品交換で対応する機種を増やしてきています。
修理に出す人も少なくなり、部品の在庫管理も楽になるためなのでしょう。


プリンタが不具合になったら、さっさと買い直す。こんな時代になりつつあります。環境問題などを考えれば非常に矛盾を感じる現実ですけど。