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プリンタの修理屋です。

エプソンは専門外なのですけど・・・・

たとえはよくないとは思いますけど、いくら古くてもベンツはベンツです。
いくら新しくて先進装備が付いているように思えても軽自動車は軽自動車。

ただ、どっちがよいと感じるかは使う人の判断です。


まず、色の発色のさせ方について。
これはどのようなプリンタであっても、シアン、マゼンタ、イエローの３色ですべての色を表現することが出来ます。
濃い色は何度か重ね打ちして作りますし、薄い色の場合はドットの間引きで対応します。
３色を混合すると黒になり、白い色は紙の白さを使います。

さて、黒は３色を混合すると出来るのですけど、インクを３倍使いますので経済的ではありませんし、インク量が多くなって紙の上で滲む原因となります。
そこで黒のインクを装備した４色というのがプリンタの基本と言われています。
ところが、この黒に関してはメーカーや機種によってインクの性質が異なり、一様な判断は出来ません。


説明がややこしく、私も実態がつかめていないのがPX-403Aです。

インクには顔料インクと染料インクがあります。
顔料インクは液体のインクの中に固形成分（粉と考えてよいです）が入ったもの、染料インクは色のついた液体と考えてください。
写真紙のように表面がツルツルした紙の場合、染料インクは染みていって表面近くに色の成分を残し、水分は蒸発させます。
表面の艶はそのまま残るようになっています。
逆に普通紙に染料インクで印刷すると、繊維の目が粗くインクはドンドン滲んで行き、黒が濃いグレー程度にしかなりません。

それに対して、顔料インクは固形成分が繊維の目を埋めるような感じになって行きますので、普通紙でも綺麗な黒の印刷が出来るわけです。
逆に、そういうインクを写真紙に使うと表面に顔料成分が残り、あとで剥がれたり艶がなくなったりという問題も出る場合があります。

ただ、プロ用のモデルには顔料インクを使っているものもあり、写真紙に対応した顔料インクというものもあるようです。

PX-403A は４色の顔料モデルです。インクの素性、写真画質の問題はわかりません。
ただ、用紙の指定が微妙に異なりますので注意したほうが良いかも知れないですね。

PM-G800：官製ハガキ･官製ハガキ(インクジェット紙)･往復ハガキ･専用ハガキ・光沢ハガキ用
PX-403A：郵便ハガキ、郵便ハガキ(インクジェット紙)、郵便往復ハガキ、純正ハガキ
EP-804A：郵便ハガキ、郵便ハガキ(インクジェット紙)、郵便ハガキ(光沢インクジェット紙)、郵便往復ハガキ、純正ハガキ

時代が違って、表現が異なっているのですけど、PX-403Aは郵便局の光沢インクジェットハガキには対応していません。
やはり写真印刷では問題が出る可能性はありますね。


PM-G800は当時の最高位の染料インクを使ったモデルのはずです。
この機種の黒は写真でも使えるインクですから、黒い部分のシマリ感は高いはずです。

インクを吹きつけて画像を作る場合、インクより薄い色は表現できません。そこで先ほど書いたようにドットの間引きを行います。
ところが、それだとざらついた感じが出てしまうことがあり、標準より薄いインクを使って限界を下げるわけです。
これがライトインクの正体のはずです。
ただ、写真印刷時に６色すべて使うかどうかは話が別。
最近の機種は写真印刷のときはライトインク、通常の印刷のときはノーマルインクと切り分けていて、実質、常時４色しか使っていないとか。
この機種の時代は、かなり高価だったはず。
そういう時代のモデルはフルに６色使って写真を印刷していたかも知れませんね。


これらに比べて、PIXUS MP493は性格がかなり異なります。
この機種の黒は顔料インクで、普通紙用に特化したものが装備されています。
ただ、写真印刷は３色で行いますので、発色は少々悪いはず。
でも、比較しなければわからないという程度のはずです。
それよりも、この機種はカラーのインクが３色で一体型になっています。
どれか１色なくなったら、他のインクがどれだけ残っていても交換しなければなりません。
そういう無駄は割り切らなければなりません。


解像度はこだわっても意味が無いかも知れません。
理由は長くなりますので割愛しますけど、人間の目で判断できる限界は300～360dpiです。
それよりはるかに高い解像度を与えられているのは理由があるのですけど、その性能の恩恵を感じることはほとんど無いはずです。
普段は１／２～１／４程度の性能で動きますから。