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●温調シートの種類
温調シートには3種類あります。

(1) 暖房シート … 革張りのシートは冬季，冷たいので，PTCヒータで加温
(2) 空調シート … 車室内の空気を吹き出すため，小型のファンが付いていて，シート表面に細かい穴があいている
(3) 冷房シート … 上記2つの機能に加えて，小型のペルチエ素子（40Wくらい）があり，冷たいと言われる風がでる

●装着車種
だいたいの装着されている車種は以下の通りです。

(1) 暖房シート … 多くの革張りシート車
(2) 空調シート … 旧フーガの革張りシート
(3) 冷房シート … 現行フーガの370VIPなどの前席のみ（後席は暖房シート）。レクサスLS600hは一部は前後席とも

●効果
それぞれの効果は以下の通りです。

(1) 暖房シート … 冬季には必需品。夏季は革張りなので，蒸れやすい。特に座面が柔らかい車種（日本車が多い）は，お尻とシート座面間に隙間が少なく，蒸れやすい

(2) 空調シート … 夏季にも蒸れにくい。フーガ（前型車）は暖房機能が弱く，ほとんど実用にならないレベルでした

(3) 冷房シート … 夏季の蒸れ防止に効果的だが，ほとんど不要な機能。シート座面が体表面温度（33.5℃）より低いと，大腿の表面温度を体表面温度より下げる効果があります。これにより，血液が冷やされて，躯幹部（身体の主要部：大腿，腰，腹部，胸部など）に対して，非常に軽い低体温状態になります。このため腹痛などの障害が発生する可能性があります。シート表面は，通気性があり，車室内の空気温度程度で，湿度が50%以下であれば，蒸れる心配はなく，冷却は身体機能に悪影響があるといえます。

●どうして冷房シートを作ったのか？
ペルチエ素子を入れて，シートの価格をあげることが狙いです。つまり空調シートで機能的には十分なのですが，プライスを高くするため，ムダな機能を付けていると言えます。

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。