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30年くらい前のベンツには3種類のモデルしかありませんでした、セダンが「ミディアムクラス(中)」と「Sクラス(大)」。この他にオープンカーの「SL」。
モデル名にエンジン排気量と装備を表すアルファベットで表し、ミディアムクラスが「300E」でSクラスが「300SE」というように。

この時の"E"は、燃料噴射装置のインジェクターを意味するドイツ語"Einspritzung"の頭文字です。

ミディアムクラスのさらに小型のモデルとしてコンパクトクラス「190E」が追加されます。これが現在のCクラスの前身となります。

ここから数字とアルファベットが逆転して「E300」「S300E」のように名前が変わり、コンパクトクラス－ミディアムクラス－スペシャリティクラスの小中大のラインナップが完成します。
それぞれモデルチェンジの際に「Cクラス」「Eクラス」、そして「Sクラス」はそのまま。これにCクラスの下へFFでさらに小型の「Aクラス」が追加され、この4種類が現在のベンツラインナップの全ての基本になっています。

全てのモデルは、この4種類のシャーシから派生しており、あとは小さいモデルから大型のモデルまでアルファベット順にA～並んでいます。

Aクラスベース(コンパクトハッチFF)
A/B

Cクラスベース(コンパクト/今のモデルは小さくもないけど…)
C/Cワゴン/Cクーペ/CLK(廃止)/SLK/GLK/Eクーペ(CLK後継)

Eクラスベース(中型/クラウン並み)
E/Eワゴン/CLS/R/ML/GL/SL

Sクラスベース(大型/全長5m超)
S/CL(Sクーペ)

その他
G/V/SLR/SLS

のようになっています。

EU車はアイデンティティを全てのモデルで共有しますから、外観はどうしても似てきてしまいます。逆に言えばボディの大きさで差別をしないデザイン性を持っているとも言えます。
大きいから立派、小さいからショボイ…ではなく、生活スタイルにあった大きさや排気量を選ぶのが正解です。